子供たちの興味関心は、無限です。
現在、墨歩展で掲示する壁新聞を書いている小学生との会話です。
小学生
「かべ新聞に筆について書こうと思って、お店の筆を見ていたら、オオカミの毛があってびっくりしたわ。」
私
「あー、オオカミ、よく間違える人がいるのよ。」
小学生
「お店で書いてあったよ。お母さんもオオカミって言ってたもん。」
お母さんやお父さんのおっしゃったことが間違えていると指摘されると、最近の園児や小学生は、ひっくりするような剣幕で怒るか、へこむ傾向にあります。
「オオカミって書いてあるのは、中国の筆に漢字で狼豪(ロウゴウ)って書いてあって、この漢字をそのまま日本語で読むとオオカミって思う人が多いのよ。これは、イタチのことなの。」
「中国語を勉強するか、書道を専門的に勉強するか、していないと知らないのは当たり前なのよ。」
ふぅー。ゆっくりと、親が知らないことは、恥ずかしいことではないと、説明しつつ、正しいことを伝える。
この気苦労は、最近の特徴かもしれません。昔は、そんなことは無かったような気がします。
話をもとに戻すと、狼豪については、書道専門の書籍の中にも、誤っている説明があり、オオカミや犬の毛として紹介されているものがあります。
私が子供の頃、小学校の先生から、「書道筆には、イヌの毛が使われることがある」と聞いたのは、これが原因ではないかと思われます。小学校の先生にしてみれば、子供の心を掴みたい一心で話題を提供したにすぎなかったかもしれませんが・・・。イヌの毛って言われたら、食いつくよね(笑)
羊豪(ようごう)を未だにヒツジだと思っている人が少なくないので、仕方がないことかもしれません。ただねぇ~、書道を教えたい、教えている人がそれでは、困ったものですね。