つれづれなるままに子供書道

園児・低学年の心と書道

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きょうほ書院では、園児の書道仲間が少なからず在籍しています。

時折、園児・低学年の小学生の愛おしくなる行動に接し、彼らや彼女らの成長を実感します。

例えば、筆の使い方、鉛筆の持ち方など、非常に初歩的であり、何度も繰り返し説明しているにも関わらず、誤った鉛筆や筆の持ち方・使い方をする子供たちがいます。

「見てー」

そう、それは、満面の笑みではなく、わざと誤ったことをしている少し企みを持った笑顔と共に聞こえる声です。

そんな場面に出くわすと、瞬時に
「またーっ?」
と、声に出してしまうこともあります。

しかし、それは、微笑ましい心の成長の証しなのです。

わざと誤ったことをして、その誤りを繰り返し確認したり、
すでに理解していることを表現したいために、わざと間違えて、さっと正しい行動するのだろうと思います。

正しい鉛筆・筆の持ち方、使い方を覚えたからこそ、見せたいのかもしれません。
間違っていることを知っているよ! と、伝えたいのかもしれません。
出来るようになったと報告したいのかもしれません。
間違っていることは、わかっているし、出来ないけれど、やろうと思っているよ
と、言いたいのかもしれません。

あとひとつの選択肢は、出来ないから、かまって欲しいのかもしれません。この場合も、自分が出来ないことを真正面からとらえようとする心の強さに感動します。

子供たちの表現は、必ずしも言葉になりませんが、それらのひとつひとつを出来る限り、見逃さないよう努めていると、日々、成長する子供たちに接し、
書道というツールを使いながら、自己表現する練習をしている姿を誇らしくも感じます。

私は、園児や低学年の小学生に対し、
それらの行動ひとつひとつについて、言葉で説明することを求めませんが、私が気づかないでいると、その場に居合わせた上級生が言葉で説明してくれることもあります。(きょうほ書院に通っている上級生は、本当に頼りになる味方です。)

みんながそれぞれに、それぞれの立場で、様々なことを考え、
行動できることが、ひとつ、また、ひとつ、増えていく姿を目に出来ることは、私にとって、仕事ではあるものの、
とてもうれしい瞬間の積み重ねです。