ハローウィンの日、園児受講生がいつものように、
「こんにちは」
と、教室に入ってきた。
いつも通り、私の横を通り過ぎるのかと思いきや、手に持っていた、かわいいプレゼントを私の机の上に置いていった。
普段、物静かだけど、自分自身の考えをしっかりもっているその園児は、多くを語らない。
「ありがとう。上手にかけてるね。」
私がそう口にすると、はにかんだように、うなずいた。少し、頭を左右に傾けながら、体をゆらす。どう返事していいのか、どのような対応をすればいいのか、わからないのだろう、立ち尽くしている。なんともかわいい姿。絵もうれしいけれど、その園児がそういう気持ちで、書道教室に通ってきてくれていることが、本当にうれしい。
後で、言い忘れたと思った。はさみを使って上手にカットしてくれている。このことにコメントし忘れた。
(上手にはさみでカットされている。難しいことに挑戦したんだろうなぁー。)
書道教室は、園児にとって、字をきれいに書くだけでなく、文字を覚える場所でもある。筆記具を用いるため、絵を描くこと、字を書くことは、園児にとって大きな違いはない。
筆記具を上手に使いこなすためには、筆記具を使う時間が多ければ多いほどよい。
この日は、その後から、教室にくる子供たちみんな、
「手でふれて、これ誰が書いた?」
「うまー」
「何歳の子が書いた?」
みんな興味深々でした。