お手本子供書道実用書

令和 正しい字

お手本
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昨日、新元号が令和と発表されました。

発表された字を見て、
「あ゛ーーーーこれは、大変だ!!!」
と、思っていたら、予想以上に大変ですね。

昨日、天満堀川教室のお稽古で、春休みで元気がありあまっている小学生から、質問がたくさんありました。
また、メール等でも、問い合わせがあったり、お手本請求があったりで、手を取られてしまいました。

令和の字について

令和の「令」は、命令の「令」なのですが、今回発表された字を一見し、
書きなれない「令」で驚かれた方は、少なくないでしょうね。

書道関係者の間では、以前から、手書きする時(筆写体)と印刷された書体・フォントとの違いに関する指導や小学校での指導内容について、様々な意見が交わされている字が「令」です。

下の印刷された書体・フォントを見て一目瞭然ですね。

フォントの違いによる《令和》

上をご覧になるとわかると思いますが、小学校等の教科書に使用されているフォントは、手書き文字に適したフォントである教科書体が採用されていることがほとんどです。それを見慣れて私たちは、学び育ってきているので、今回の「令和」の「令」に違和感を覚えた方がいらしても不思議ではありません。
次に手書きされた下の字をご覧ください。

政府発表の《令和》

上は、政府発表の「令和」です。
一般的な字つまり、みんなが正しいと思う字で書いた令和は、政府発表のものより、むしろ、下のように書いた《令和》ではないでしょうか。

よく書く字を使用した《令和》

さて、「令」については、一部の方は、誤解されて、政府発表の字が正しい。
手書き文字を見慣れている方は、政府発表に誤りがあると誤解される方もいる。
これは、どちらが正しいということではありませんが、一般に、政府発表の字で書くことは、少ないのが実情です。しかし、今回、政府が発表したことで、このように書く方が増えることは、間違いないでしょう。(非常に残念なことです)

なぜ、そうなったのか・・・。

以前より、小学校の指導上でも、議論がありました。そもそも、この問題が生じたことには、ある文科省出身の方の発言に影響力があり、カナカナの「マ」のように書く部分を政府発表のようなものと書く必要があると誤解したことにあると思われます。

私も、これまで、目にしてきた書物を注意深くチェックしてきた限りで感じてきたことです。10年くらい前には、一部の市販されている国語漢字書き取り問題などにも、今回政府が発表した字が正解でそれ以外は、誤りであると記されたものを目にするようになりました。そもそも、そのような表現が誤りなのですが、それらは、すべて、上に書いた方の書物を参考文献にされておられましたから、無理もないのかもしれません。

みなさんは、どう思われますか???

私は、多くの方がこの問題を取り上げ、大いに議論して、考えて欲しいと願っています。

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