お手本実用書書道について

縦書きと横書き

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ゴールデンウィーク中に、縦書き中心だった実用書のペン字手本に横書きを加えようと、悪戦苦闘中です。

私たちは、特に日頃書道に慣れ親しんでいるものにとって、横書きは、何とも字座が決まらず、収まりが悪く感じてしまいます。
それは、日本語の文字が縦書きに合うようになっているからです。

具体的には、気脈の流れだろうと思います。
文字そのものの中の気脈と、
文字と文字をつなぐ気脈があるでしょう。

気脈(きみゃく)とは、脈絡(みゃくらく)ともいい、筆のつながり、続きぐあいのこと。
つまり、楷書で言えば、点画と点画とをつなぐ見えない線のことです。

大雑把な言い方をすると、縦書きでは、比較的右上がりに書くことで美しいバランスをとることができます。
しかし、そのまま、横書きにすると、見るも無残なバランスの文字になってしまいます。

どちらにも良いバランスを模索すると、手書き文字としての美を失ってしまうように感じることもあります。
私自身は、横書きの際には、縦書きのときより、右上がりの傾斜を緩やかにするよう心掛けています。

日常では、横書きが主流の現在、横書きでも美しくと思いつつ、
「書は、縦書きの方が・・・・・」
と、愚痴をこぼしたくなります。

日常のペン字を美しく書くことを目的としつつ、文字本来の美しさとして、縦書きで練習するという考え方もあります。
横書きしか書かないので、横書きで練習したいと思われる方もいます。

みなさんは、どう思われますか?

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