今月は、すでに宣言した通り、趙孟頫(ちょうもうふ)の赤壁賦(せきへきのふ)をご紹介します。
台湾故宮博物館
http://tech2.npm.gov.tw/literature/graphy/graphy/graphyc.asp?CKey=26
美しいですね~。
多くの方がそう思うのではないでしょうか・・・・・。
先日、時間ができたとき、久しぶりに赤壁賦を臨書し、夢中で臨書したこともあり、
今月は、その感動のまま、趙孟頫の赤壁賦を紹介しようと決めました。
赤壁賦は、文学的にもよく知られていますし、映画「レッドクリフ」というと、
「そうなんだー」と、思われる方も少なくないでしょう。
様々な書家が書いたものを臨書された方もおられるでしょう。
書道鑑賞は、「書いてみるとよくわかる」とよく言われますが、
平素は、書道をされない方にも、わかり易く紹介するよう努めていますが、
今回ばかりは、「書いてみるとよくわかる」と、言わざるを得ない内容になりそうです。
趙孟頫は、元の書の代表選手みたいな人で、
誤解を恐れず、大雑把に書くと、
時代としては、王羲之の書が世に広まり、定着し、
その後、顔真卿が革新的な書を広げ、米芾あたりまで、
新たな流れが出来上がりつつありました。
そんな中で趙孟頫は、王羲之に立ち戻ります。
古きを温める。
上の画像をご覧になるとわかるでしょうが、
書いてみるとそのことが、とてもよくわかります。
もちろん、王羲之を学んでいなければその実感は、得られないのですが・・・・。
観ているのと、書きすすめながら観るのでは、一点一画の観察が異なりますから、
筆を運んで、「あー王羲之だ。また、王羲之だ。これも王羲之だ。」
大きくうなずくことが度々繰り返される。
これほど、学ばねばならないのだ。
繰り返すことの意義を教えられたように思います。
豊かな運筆・・・・・・・・・
言うまでもありませんね。