もうすぐ桜が咲く季節がやってくる。
今年も、問われるだろうなぁ。
「鉛筆を忘れた子をおこらないのは、なぜですか?」
新一年生、新二年生あたりの小学生から、
毎年、この質問がある。
忘れ物をした経験がある小学生は、顔を赤らめ、いつもより頭を深く垂れて鉛筆や筆を運ぶ。
書道教室の特殊事情と言ってしまえば、それで終わりだけれど、
小学生からの質問には、正面から答えたい。
鉛筆を忘れた人は、家で書道に来るときのカバンをあけて、
かき方鉛筆を使って練習したから、
教室に来るときに持ってくるのを忘れたのです。
他方、かき方鉛筆を持ってくることを忘れなかった人には、
家で練習したけれど、忘れずに持ってきた人と、家で練習しなかったから、かき方鉛筆をカバンから取り出していない。つまり、前回のお稽古の後に何もしなかった人がいます。
家で何ももしなかった人は、怒られる機会がない。
家で一生懸命頑張った人には、忘れ物より、一生懸命努力していることをほめてあげたい。
だから、忘れ物を一回したくらいでおこりません。
毎回、忘れるのは、もう、忘れ物だから、注意するけれど、
たった一回の忘れ物で、努力が消えてしまいそうなおこり方をしたくない。
その答えに、小学生は、毎年、私が思っているより、
深く考えているように感じられる。
理屈っぽいだろうか・・・・・。
いろいろな大人に接し、書道教室でありながら、別の何かをも考えてくれればいいかなぁ~。
当たり前のことこそ、よく考えておけば、応用がきくはずだから。
毎年、春になるとそんなことを考える。