お手本書道について書道作品制作

字を集める 集字(しゅうじ)

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「しゅうじ」と言えば、通常、まず、「習字」が頭に浮かぶでしょう。

書道作品を制作する際に行う「集字(しゅうじ)」を知っている方は、
ある程度専門的に書道を学んだ方か、伝統的な書道の指導を受けた方に限られるように思います。

私自身も、子供の頃は、お手本をみて書くことが書道だと思っていたし、書道作品であってもお手本をみて書くことは、当然だと思っていた。

高校生の頃、臨書三昧、その頃のお手本は、古典原本だったので、先生から肉筆のお手本を頂く機会に恵まれなかった。

大学生、社会人となり、公募展活動をするようになり、
先生の書風をただ真似ることは失礼だと思うようになり、
作品制作の為にお手本を頂くことを卒業した。
そうすると、日々のお稽古している古典の臨書から、集字し、倣書し、作品を制作するしかない。
しかないといっても、これが伝統的な書道作品の制作方法です。

先生の書風をただ真似ることに疑問を感じたのは、
先生ご自身が長い時間を費やし完成された書風を指導を受けているというだけで、勝手気ままにコピーする気持ちのうしろめたさがあったからです。当然、技術が違う以上、コピー機以下にしか書けないことも理由の一つでした。

しかし、集字というものは、本当に力が付く作業でもあります。

最近は、ネット上でも閲覧できる字書もあったり、
DVDで検索できる字書も市販されているので、とても便利になりました。

字書からではなく、古典原本から集字することは、やったものでないと、その効果を理解できないでしょうね(笑)
理解できなければ、ただの手間のいる作業にすぎません。
字数が多い作品では、もう苦行でしょうね。

騙されたと思って、一度は、集字を試してごらんよ。

もしも、あなたが、古典に感動できる感性の持ち主であるならば、
後は、あなたのセンスで作品が生まれ変わります。

もしも、あなたが、古典の臨書を続けているのなら、なぜ、古典の臨書をお稽古しなければならなかったのかが、体感できます。

もしも、あなたが、書道の壁に先を阻まれているならば、きっと、その壁は倒壊し、前に無限に広がる書の世界が見えてきます。

あげればきりがありません。
今日は、この辺にしておきましょう。

出来れば、試した方の感想を聞きたい気分ですが・・・・。

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