子供の笑顔というものは、なぜにゆえに、心揺さぶられるのかしら。
キラキラした目をまっすぐにこちらに向けて、
見たい!
さわりたい!
やってみたい!
心の思うままに、うったえている。
書道の中でも、鉛筆で文字を書くことになれてくると、毛筆のお稽古は、園児にとって、心おどるものなのでしょう。
硬筆の方が好きだといいはじめるのは、小学生に入ってからの一部で、園児や小学生のほとんどは、毛筆のお稽古が大好きなようです。
きょうほ書院のお稽古では、毎回、硬筆のお稽古をすませてから、毛筆のお稽古をする。硬筆が終わってから、毛筆の準備をする笑顔は、いつ見ていても、ほほえましいものです。
書き終えて、半紙の添削をすすめていると、不思議そうにのぞきこんだり、私の机の上に、身を乗り出してくる姿は、
「添削しにくいよー」告げることを忘れさせるほどに、愛しく思う。
中学生になると、「私は、大人と同じだ」と訴えるように、一枚一枚のお稽古に力が入ってくる。
大人と同じくらい書ける子もいれば、まだ手が届いていない子もいるけれど、その青い気持ちは、大切に伸ばしてあげたいと、いつも思う。
書道のお稽古は、精神的につらいことが続く。繰り返すことの重要性に気づくのは、それなりに上達してからのように思うが、子供のうちに、つらさに気がつかないうちに、習慣づけてしまうと、書道のお稽古は、苦痛よりも、楽しみの方に心を向けられるように思います。
いつも笑顔でいられることは、正直、難しいけれど、子供たちの笑顔を見つめながら、いつも、書道を通じて、折れない心を養い、将来の力になればと願っています。
同時に、まっすぐに育ってね。と、願っている。