今、書道教室では、6月の展覧会のために、社会人一般の方が熱心に作品を書きこんでいる。
昨年、展覧会を終えて、大人の方々の上達ぶりに驚いた。
展覧会に出品すると、恥ずかしくないように、懸命に書き込み書道作品を発表するので、知らず知らずのうちに上達しているものである。そして、会場では、自分自身の作品以外の作品も熱心に鑑賞する機会が得られ、観賞眼も向上する。
そうすると、自分自身では気がつかない上達がたくさんある。
表面的には、賞などがあれば、一番分かりやすい。
かつて、公募展に出品するために作品を書きこんでいた頃を思い出す。
公募展と言えば、通常、新聞社主催のもの、日展、関西の場合は、それに加えて日本書芸院である。そして、社中展をこなせば一年があっという間に終わる。
展覧会というのは、本当に不思議なもので、展覧会のために、書きこんだ経験が、次のステージに導かれていることがある。
それは、何も公募展に限らず、グループ展でも個展でも同じことが言える。
人様の前に作品をさらすと言う作業は、特別なマジックがある。
今年も、また、努力した成果としての作品を6月に展示する。
今から、どんな仕上がりになるのか、楽しみである。