園児や小学生を見ていると、文字を覚えて読めることに喜び、世界を広げていく姿に接する。
この仕事をしていて、「良かったなぁ。」と、思える一場面でもある。
ひらがなをようやく覚え、読めるようになった園児は、読めるもの何もかもを読みたくてしかたがない様子。
書道教室内では、人差し指で文字を追いながら、一文字一文字、小さな声で読み、読み終えると、顔を少しあげて、短期記憶を思い出しながら、一文にする。
その一文と、記憶している知っている言葉を検索でもするのだろうか。
わずかな時間の間がある。
そして、にっこり。
わかったのだろう。
それは、ノートの付録の言葉でも、墨汁の説明書きでも、手元にあるものなら、なんでもいいのだろう。
みんながいる場所で
「読めるようになったよ」とでも、言いたい様子だ。
そんなとき、お姉さんやお兄さんになった小中学生が、園児の様子をみて、微笑んでいる。
その顔も見て、また、私は、ついこの間まで、同様だった小学生の成長に接する。
この仕事には、未来の可能性を広げていく子供たちに接することができる。
ストレス社会の中で、「私は、こんなに幸せな気持ちで仕事をしていていいのだろうか」とさえ思う。